「本当の語彙力」がグングン伸びる本 福嶋隆史
この本の著者は、形式を使い国語力をアップするため多くの本を出版されています。
そのなかでもこの本は国語力を根底から支える語彙力を効率よくアップさせる方法が明確に書かれています。
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主な内容
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活の中で語彙力を引き出す方法として言語化する方法。
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辞書をを2つ以上持つことの重要性について。
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漢字の部首に注目するだけでも、たくさんのことが見てくること。
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長文読解でつまずく子の共通点は、語彙を知らないこと。
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「一文日記」で心情語を意識的に使う方法。
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「時間の観点」や、「空間の観点」などの観点で、「見る」と「見つめる」、「跳ぶ」と「飛ぶ」、「思う」と「考える」、「ほめる」と「おだてる」、「ボランティア」と「仕事」などを使い方を区別する。
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「スピード」を「速さ」や「速度」、「シュミレーション」を「模擬実験」、「トラベル」を「旅行」など、外来語を和語・漢語に言いかえる時の注意点。
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客観的と主観的な文章の違い ・「反対語」こそが語彙力の中核である。
重要なところ
国語辞典にも個性が表れるから、国語辞典は、最低でも2冊以上持つべきとということが書かれています。
どんな種類の辞書があるのか、どの会社のどの辞書がオススメなのか、著者はどんな辞書を使っているのか、が書かれています。
反対語辞典や類語辞典など、たくさんの辞書が紹介されています。
また、語彙力をつけるために親としてするべきことは、「生活していく上での体験を通して語彙力をつけていく」ということです。
生活の中には、たくさんの新しい発見や体験があります。その新しい発見を一つ一つ言葉で表現することが、語彙力アップにつながります。
例えば、一文で日記を書かせたり、音で聞いて耳で学ばせたり、漫画を使ってクイズ形式にしたりと、日常生活で意識的に言葉の意味を知っていくことです。
体験を通して、事実と心情を言葉で表せるようになることが、語彙力アップにつながります。
言葉で表現していく中で、「この言葉、辞書に書いてある意味で使っているのに、なぜか違和感が残る…」なんてことになっていませんか。
それは、ニュアンスの違いで、そのニュアンスの違いによる違和感をなくすためには、同じような意味の言葉でも、どんな細かい違いがあるのかを知る必要があるため、複数の辞書を使い分けるのです。
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この本では、「反対語」こそが語彙力の中核であり、「反対語」を知らずして語彙力を高める事はできないとまで言っています。
この本の最後に付録として、「反対語一覧」、「反対語練習問題」、「心情語一覧」、「外来語変換表」が載っており、この本で取り上げられている、どんな言葉で語彙力の訓練をすれば良いかの具体例がたくさん挙げてあります。
子どもが演習問題を解く時に直結して使るのではないかと思います。
この本を読んで私が感じたことは、辞書を複数使い分けることの大切さです。
たくさんの人が、複数の辞書を使い分けた方が良いと言っているのを聞きますが、実際同じ言葉を複数の辞書を使って調べている人は多くありません。
しかし、言葉の意味を的確におさえ、言葉を正しく使うためには、辞書の使い分けがとても重要だということに気づくことができます。
また、親としてやるべきことがたくさんあることが分かります。
親がどれだけ言葉を積極的に調べ、どれだけその姿を子どもに見せるか、どうやって生活の中に言葉の意味を知る機会を取り入れるか、どんな質問をして子どもの語彙の引き出しの数を増やしていくか。
伝えたいことを章ごとに分けて書かれているのですが、一つの章が短く、伝えたいことが端的に書かれている感じがあって、とても分かりやすいです。
そんな方法がたくさん詰まった一冊だと思います。
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